シェルスクリプト高速開発手法入門(シェル芸本)読了

Posted by on November 26, 2014 in Book, Shell, Tech

要約:
シェル芸本読後の感想

シェル芸人こと上田隆一さんの著書『シェルスクリプト高速開発手法入門』を読んだ.
CMS の作成を題材として,シェル芸の技術と思想が解説されていた.

行儀よく真面目なんてクソ食らえ

本書の特長は,常識とされているようなプログラミングの作法に必ずしも従わない(とらわれない)思想にあると思う.これは私にとって目から鱗だった.その思想のいくつかを私なりの解釈を交えて以下に挙げる.

モジュール化ではなくコピペ

同じような処理が複数箇所で必要になっても,当該処理をモジュール化するのではなくコピペで済ませる.そもそもスクリプト中のコマンド自体がモジュールのようなものであるため,さらに機能をまとめたところでソースコードの行数が大きく減ることはない.

コードよりも脳の再利用性が重要

コードを再利用する暇があるなら一から書き直す.というか書き直した方が早い.コードの再利用性よりも自分の脳みその再利用性を重視する.再利用性を考えてコーディングするよりも,そもそも実現したい処理をすぐに書けるようにしておくことの方が肝要である.

とりとめのない感想やメモ

全編を通して「なぜそうするのか」がプログラマの思考と共に解説されているため,内容が理解しやすい.

章末のコラムが面白い.担当は FreeBSD committer の後藤大地さんである.そもそも,私が本書を購入した理由の一つに後藤さんが共著だったことが挙げられる.私にとっては FreeBSD Daily Topics でおなじみの方だった.

本書は単純に読み物として面白い.個人の技術ブログのような雰囲気もあり,構えずに読むことができる.

著者の思想・哲学が前面に押し出されているため,好き嫌いが分かれそうな内容ではある.私は著者像が見えてこない味気ない文章よりも,著者のキャラクターが反映されている文章の方が好きなので,本書を楽しめた.

まとめ

著者からのメッセージの一つは「じゃんじゃんワンライナーやシェルスクリプトを書いて快適に過ごそうぜ!」ということだと思う.少なくとも私はそう受け取った.今ならシェルスクリプトだけでなんでもできそうな気がする.というわけで,何かしらシェル芸でアプリを作ってみようと思う.目指せシェル芸人.